iPhoneはごく稀にリンゴのロゴマークが表示されたままフリーズすることがあります。
きっとこのページに辿り着いた貴方はこの「リンゴループ」に陥って困っているかもしれません。
リンゴループにハマるととても厄介です。
iPhoneはホームボタンと電源ボタン[スリープ/スリープ解除ボタン]を同時長押しする強制再起動(※)をすれば大抵は元どおりに動いてくれることが多いのですが、これが通用しないのがリンゴループの恐ろしいところ。
強制再起動してもリンゴマークが表示される状態がずっと続くのです。
※iPhone6S以前はこの方法ですが、iPhone7からは実は変わっていて、[音量を下げる]ボタンと電源ボタンの同時長押しになっています
うんともすんとも言わないというのは正にこのことでして、何を隠そう、私のiPhoneがこの状態に陥りました。
さて、どうしたものか…。
といっても、私の場合はiPhoneだけに入っている重要なデータというのはなくて「何としてでもデータを残したまま復旧させねば!」という深刻な事態ではありませんでした。
ただ、ついさっきまでやっていたLINEができなくなるのが地味に堪えます。
LINEにはPCログオン機能があるのでそれを有効にしていれば、PCからLINE使えばいい話ですが、私の場合はセキュリティ上この機能を有効にしていません。
連絡を取る手段はLINE以外にもメールなど代替手段があるので、iPhoneからでなくPCからメールすれば何とかなるかなと。
とはいえ、このリンゴループにハマったのが22時30分過ぎ。家に帰って来てまもなく発生。
それなりに心身疲れていたので、早く体を休めたいところでしたが、翌日早朝から知り合いと約束をしていたものですからLINEが使えない、というより、翌日「iPhoneが使えない(持っていけない)」という事態は面倒臭い(翌日の約束等はPCからメールして済ませましたのでクリア)ということで、何とか復旧を試みました。
結果的には、タイトルにもある通り、iPhoneのデータを消さずに復旧することができました。
↓↓【おすすめ記事】LINEのトーク履歴引き継ぎに一度失敗し復旧した話↓↓
元々は、iPhoneのバックアップも取ってあったので「データは消えてもいいや」と思い、初期化の手順(データは全て消されます)を最初は確認していたのですが、この初期化の手順とデータを残したまま復旧する手順はあまり変わらないんですよね。
正確には「途中まで同じ」なんです。どこまでが同じかというと、まずこのマジで”うんともすんとも言わない”リンゴループの状態を脱出するところまでは一緒なんです。その後、やっと言うことを聞いてくれるようになる(操作を受け付けてくれる)ところからが違ってくるんですね。
であれば、せっかくなのでデータを残したまま復旧もチャレンジしてみよう!とやってみるとうまくいきましたので、この手順を実際の画面キャプチャ付きでご紹介しておこうと思います。
リンゴループにハマったけどデータを消さずにしたい!という方は是非こちらの記事を参照してみてください。
ちなみに、こちらの手順は決して裏技というわけではなくApple公式情報に則った内容です。Apple公式だと分かりにくい部分を一部推定を交えながら解説しています。
目次
実施する前に確認すべきこと
パソコン(iTunes)が必要です
この手順はパソコン(PC)上のiTunesを使用して復旧する方法です。それ以外の方法については試していませんので悪しからず。
また、使用するPCは復旧するiPhoneを一度接続してバックアップをしたことのあるものを使ってください。
私が試したときの環境(バージョン等)
iPhoneの復旧前のバージョンは「10.1」
※「10.1」「10.1.1」だったかは未確認
PC環境はMac(OS X El Capitan バージョン10.11.6)、iTunes 12.5.3.17
※当時、最新バージョンとして、macOS Sierra 10.12.2、iTunes 12.5.4が出ていました。
【手順1】パソコンとiPhoneを接続しiTunesでリカバリモードに入る
まず、iPhoneをiTunesの入っているPCとUSBケーブルで接続し、iTunesを起動します(自動で起動されると思います)。
その後、iPhoneのホームボタンと電源ボタン[スリープ/スリープ解除ボタン]を同時長押し、リンゴマークが消えても同時長押し”続けます”。
リンゴマークを消えたところで長押しをやめてしまうと冒頭に記載した「強制再起動」になりますが、ここでは、リンゴマークが消えてもやめずにずっと押し続ける必要があります。
すると、iPhoneでは以下のようにiTunesとの接続状態を表す絵が出てきます。
そのとき、PC上のiTunesにはこういった画面が出ています。
このとき、iPhoneは「リカバリモード」という状態に入っています。今回の復旧ではこのリカバリモードを使っていきます。
上記は、Apple公式にも載っている画面と同じですが、このときiTunesの本体側はどんな表示になっているかというと、こんな感じになっています↓
「iPhoneリカバリモード」という文字が見えますね。正常に「リカバリモード」に進めたことが確認できます。
【手順2】リカバリモードでiPhoneをアップデートする
【手順2-1】iOS最新版のダウンロード
さて、これからリカバリモードを使ってiPhoneをアップデートしていきます。
画面に表示されている[復元][アップデート]という選択肢のうち、[アップデート]を選択してください。決して[復元]を押さないように気をつけてください。
すると、以下のような「本当にアップデートしてもいいですか?」という内容確認の画面が出てきます。
ここでもう一度[アップデート]を選択すると、以下のように、ソフトウェア・アップデートの内容の確認画面(と同意画面)が出てきます。
これはiOSのバージョンアップをする際に必ず出てくるおなじみのものですね。
今回のアップデートでiOS 10.1から最新のiOS 10.2になります。これは私の場合(2017年1月実施)なので、ご覧の方はバージョンは異なるかと思いますが、iOSアップデートは必ず最新のバージョンになります。ここは選べません。
これをOKしていくと、最新のiOSのダウンロードとアップデートが始まります。
すると、今度はこんな画面が出てくると思います。
が、この画面はとりあえず無視して大丈夫です。
これはiPhoneをパスコードロック設定を解除していない場合に出てくるものと思われますが、とくに操作する必要はありません。ご紹介している手順の中で私はこの画面を表示したまま一度も操作していません。
それよりも気をつけていただきたいのが、iTunes本体の画面がどうなっているかです。
しばらくすると、iTunesとiPhoneの接続が切れた状態になり、ミュージックライブラリ画面に戻っていたりすると思います。こんな画面です。
iTunesを開いたときに出てくるいつもの画面(ミュージックライブラリ)です。
【参考】リカバリモードは15分で切れるが慌てずに
ダウンロードはiOSのデータ容量や回線速度で変わってきますが、ダウンロードに時間がかかっているとリカバリモードが終了し、iTunesはいつもの画面に戻ってしまいます。この「ダウンロードに時間がかかるとリカバリモードが終了する」旨はApple公式でも記載があり、リカバリモードは15分で切れるようになっています。
リカバリモードが終了すると、ダウンロードの後のステップであるアップデートは行われません。そのため、iPhoneは電源が落ちたまま、真っ黒の画面のままになります。
ですが、これで失敗しているわけではありません。
ダウンロードが完了次第、もう一度同じ手順を踏んでリカバリモードに入りアップデートを適用すればいいのです。
このダウンロードが完了次第、というのがiTunes上でもiPhone上でも確認できないので、手順を再開するタイミングというのは勘に頼ることになりますが、大体30分程度あれば大丈夫だと思います。
私の場合、最初の操作(ダウンロード開始)から20分後に再開したときには正常にアップデートが動作し無事に復旧できましたので、1度アップデートが走らなかったからといって諦めないでください。
【手順2-2】iOS最新版の適用
さて、ダウンロード完了後のリカバリモードでの手順を引き続き紹介していきます。
まずは先ほどと同じ手順でリカバリモードに入ってください。ホームボタンと電源ボタン[スリープ/スリープ解除ボタン]を同時長押し、リンゴマークが消えても同時長押し”続ける”と、また同じ画面が出てきます。
同じように[アップデート]を選択します。★決して[復元]を押さないように!!
以下の画面の通り、もう一度アップデートするか聞いてくるので、もう一度[アップデート]を選択します。
そうすると、ダウンロードが完了していれば、先ほどとは異なり、アップデートが開始され以下のような画面が出てきます。
アップデート中は、iTunes上のステータスも「アップデートの準備中」「iPhone待機中」「アップデート中」「アップデートされた内容を確認中」といった旨が表示され進んでいきます。
このときのiPhoneのほうはというと、ステータスバーが表示されています。
一通り、アップデートが完了すると、iTunesではiPhoneとの接続が解除され、以下のようにミュージックライブラリが表示された状態に戻ります。
このとき、iPhone上では一度再起動に入っていますので、一度画面が真っ暗になった後に、リンゴマークが表示されます。
「またリンゴループか?」と焦って電源ボタンとかを押さずに我慢して待ちましょう。すると、こんな白い画面が立ち上がります。
画面の指示通り、ホームボタンを押すと、パスコードの入力を求められます。
パスコードを入れると、白い画面にステータスバーが表示されアップデートが進んでいきます。
その後、アップデートが全て終わると[TouchIDまたはパスコードを入力]画面が出てきますので、どちらかの操作を行います。
以上でアップロード画面が完了。
その後、iOSをアップデートしたときにおなじみのiCloudのパスワード入力やセキュリティ設定を終えると、無事いつものiPhoneとご対面です(繰り返しますが、iOSは必ず最新にアップデートされます)。
データもリンゴループ前と何ら変わりなく残ったままでした。
普段こまめにバックアップはしていませんが、せっかくiTunesにつないだのでバックアップも念のために取っておきましょう。これで一安心です。
バックアップは定期的に
今回は無事復旧させることができましたが、初期化が必要になることに備えて定期的にバックアップはとっておきたいところですね。
twitterやFacebook、InstagramなどのSNSアプリはサービス側にデータがありますし、LINEもトーク履歴はiPhoneの場合iCloudへ簡単にバックアップがとれたりします。
しかし、写真や動画などのデータは容量を食うので、全てのデータをDropboxなどのクラウドサービスを使うのは辛いので、PCや外付HDDも組み合わせることをオススメします。
テレビ録画用のHDDとしてもよく出回っているバッファローの外付HDDです。持ち運びを考えると、ポータブルタイプが良いかもしれません。
このOneDriveをバックアップに活用するというのも一つの手です。
1年間で約12,000円です。
12,000円/年で1TBのオンラインストレージとWord、Excel、PowerPointが使えるのはありでしょう。