米Googleは自社の検索エンジンが「iPhone」で標準として使われる検索エンジンとするために、2014年に10億ドルを米Appleに支払ったらしい。現在Googleと米Oracle間で争われているJava関連訴訟の裁判記録から分かったとして、米Bloombergが現地時間2016年1月21日に報じた。
Google、iPhone検索エンジン搭載料としてアップルに10億ドル支払いか ITpro 2016/01/25
なかなかのスクープ情報が出てきましたね。GoogleはAppleに一体幾ら払っているのかは大きな関心事でした。それがなんと10億ドルだったという情報が出てきました。日本円にしてざっと1000億円です。これがあのiPhoneでデフォルトで設定されている検索エンジンの契約更新料なのです。
目次
Googleはなぜ10億ドルも払うのか?
一応AndroidのシェアがiOSを超えている
スマートフォンOSのシェアでいうと、AndroidがiOSを超えています。2015年7月時点での主要国でのOSシェアは、全ての国でAndroidがトップです。
といっても、皆さんお気づきのように、Androidは色んなメーカーから出ているのでOSシェアはiOSよりもAndroidが上なのはある意味当然で、今度は機種別のシェアを見ると・・・
機種別ではiPhoneが他を圧倒
圧倒的にiPhoneが強いわけです。日本では60%の人がiPhone使っているんです。
上記(webrage.jp)は日本のシェアではありますが、他の調査でも日本以外に米国もiPhone(Apple)のシェアが高いことがわかります。
それだけiPhoneを皆持っているわけですからiPhoneの検索エンジンを無視できないわけです。自社が主導するAndroidプラットフォームの検索エンジンは当然、自社(Google)にしといたらいいんですけど、如何せんiPhoneを選ぶ人が多いんですね。
じゃあ、Googleの広告収益のうち、iPhone(iOS)経由がどれくらいあるかというと・・・
Googleのモバイル広告収益75%がiOS経由!!
というとんでもないAppleへの依存度なんです。
ニューヨークタイムズが挙げたゴールドマンサックスの最新の分析によれば、Googleの2014年のモバイル広告収益118億ドル(約1兆4600億円)のうち、75%の約90億ドル(約1兆1100億円)はiOS経由の収益でした。アップルがモバイルSafariのデフォルトエンジンをGoogleにしていることが大きな要因とみられます。 出典:teach-me.biz
この90億ドルの収益を守る為に、GoogleはAppleへ10億ドルを払っているわけです。
追伸:KantarWorldPanel.comのビジュアルデータは面白い
冒頭のOSシェアの表はASCII.jpより引用しましたが、元データはKantarWorldPanel.comの調査データです。KantarのサイトはスマートフォンOSのシェア率を世界地図のビジュアルで閲覧できるようになっていますので色々見てみると楽しいかもしれません。