年末年始は実家に帰省していましたが、帰省のついでに何か自分らしい親孝行をしてあげようと思い立ちタブレットをプレゼントしてみました。
実家に住む両親は二人ともガラケー。齢70を超えた両親にスマホの小さい画面は厳しいだろうということ、両親二人で一緒に居間とかで使ってもらうことを考えてタブレットを選択しました。
両親は昔からパソコンなんか全く使わない(ワープロは少し触ってた)という人たちです。パソコンよりもタブレットは扱いが簡単ですが、何せ初めて使うということもあり、どこまで使ってもらえるものやら。。。
ほとんどの場合、家で使うことになるとは思いますが、しばらくすればタブレットの扱いにも慣れて外出先でも使うことも出てくるかもと思い(そうなってほしい)、ついでに格安SIMも一緒に付けておきました。
プレゼントしたのがこの年末年始(2017年始)ということもあり、まだまだそんなに使っている感じはしませんがw、結構喜んでくれたように思います。
さて、今回のタブレットとSIMカードのプレゼントですが、ただ単に未開封の状態の箱を渡したわけではありません。それでは初期設定で確実につまずきます。
なので、私が考える必要な初期設定を一通りしてあげて渡しました。
今回の記事ではプレゼント用に実施した初期設定を紹介したいと思います。
目次
タブレットを買った経緯~「検索」しない親、に困る兄弟
まずは、親にタブレットをプレゼントしてあげようと思った理由を少し紹介します。
このプレゼント企画は数年前から頭にはあったものの、忙しさにかまけてやっていなかったのですが、今回重い腰をあげたのにはちょっとした理由があります。
少し前の出来事が決め手でした。
その出来事というのは、数ヶ月前に両親が関西へ来て一緒に観光をしたときのこと。実家に住む兄弟(姉)も一緒に来てくれて家族揃っての観光を2日間楽しんだのですが、そのときに聞いた姉の言葉が決め手となったんです。
その言葉というのが
行きたい場所とか全部私任せ・・・
というもの。
観光プランは姉と私で相談しながら決めたのですが、両親の要望を聞くのは同居する姉がやってくれたのですが、色々聞いてみても要望らしい要望が出なかったようで・・・
とはいっても、旅行に行こうと言い出したのは両親でして。私に会いに来るついでに京都とか奈良を見て回るのもいいかなという程度で特別行きたい場所が出てこない、ノープラン状態だったんですね。
完全に丸投げ状態。
任せるほうは楽でも任せられたほうは大変というもの。
姉や私が決めたプランに後から不満を言ったりということは両親はしませんが、プランを考える身からすると自由すぎるのも困りものです。
それが姉には苦痛だったようで。
私の両親はパソコンにも疎いしスマホもタブレットも持っていないので「検索」ということをしません。私の両親に限らないと思いますが、現在60歳を超えている人の多くがITに疎く「検索」の習慣がないように思います。
検索しなくても生きていくのに困らないかもしれません。ただ、こういったときに検索ができれば、少しは行ってみたいところというのも思い浮かんだかもしれないとも思うんです。
選んだタブレットとその理由
選んだタブレットは「Lenovo Yoga Tablet 2」
レノボの「ヨガタブ」です。Androidタブレットです。
iPadを買ってあげたいところですが、何せ高いのでAndroidタブレットにしました。
数あるAndroidタブレットの中でYoga Tabを選んだ最大の理由は「自立スタンド」。友人が持っていて少しだけ触ったことがあるのですが、これが意外と便利なんですよね。
別途用意したスタンドに着脱するというのは結構な手間でして、自立スタンドでさっと立てかけられることができるのはすごく楽。私は自分用にiPad miniを持っていますが、この手間に面倒臭さを感じていました。
これから初めてタブレットを使う両親もきっと面倒と感じるに違いないと考えYoga Tabをチョイス。
上記はLenovo公式ホームページから画像を引用させてもらっていますが、こんなふうに壁掛けもできます。こんな使い方をするかはさておき、この自立スタンドはなかなか便利なんです。
お値段は私が買ったときは約16,000円(2016/12)
なかなかお手頃な値段ですよね。
ちなみに、Lenovo Yoga Tabは最新モデルとしては「3」が出ています。
しかし、調べてみると2から3にかけてスペックダウンしていたこと(メモリが2GB→1GB、解像度が1,920×1,200→1,280×800)と値段や納期を考慮して2を選択しました。
但し、2は電源の不具合が多数報告されていてAmazonのレビューもなかなかの荒れっぷり。電源の不具合を気にすれば3のほうが良さそうな気がしますが、それは運の問題。母数(販売数量)としては2のほうが圧倒的に多く出ている感じで、ググると2のレビュー記事のほうがたくさん出てきます。
Amazonのレビューにそれは表れていて、Tab 2がレビュー数240に対して、Tab 3のレビュー数は20程度。その分、星1つも2のほうはかなり多いんですがね(50!)
Tab 2は3よりも1年古い機種なので時間軸的に古い機種のほうがレビューが多くなるとも考えられますし、Tab 2が発売時には自立スタンドやコストパフォーマンスの良さをIT系メディアが取り上げていたようですからそのへんも影響しているように思えますが、それらを考慮しても2のほうが良いように思えたんですね。
電源不具合がないことを祈るばかりです。。
選んだ格安SIM
SIMはDMMモバイルにしました。
「格安SIM」「MVNO」は流行っていますよね。本当にたくさんの会社が参入していて様々なプランが提供されています。
けれども、今回の用途から考えると選択肢はそこまで多くなかったので実はそんなに悩みませんでした。
私が必要としていた条件というのは「1GBのデータ専用で安価」「SMS対応はあってもよい(なくてもよい)」というもの。
タブレットを使うといっても家のWifi環境で使うことがほとんどのはずでSIMはおまけ程度。
どうかしたら外で全く使わないんじゃないかと思えるレベル。なので、1GBで十分だったんですね。SMS対応はLINEの認証で使ったりするのであってもいいかなくらいの話です。
そういう条件下でMVNOを比較すると選択肢としてはDMMモバイル、イオンモバイル、LINEモバイルくらいなんです。
1GB程度のデータ通信だけであればこの3社が最安レベルの480円か500円。SMS対応をつけると620円とか650円になるくらい。
上記の通り、3社は価格的には誤差レベルの違いしかなく最終的にDMMモバイルを選んだのはぶっちゃけ好みです。
細かく見ていくと、当然違いはあって・・・
例えば、3社ともdocomo回線を使用していますが、キャリアとMVNO間を仲介するMVNE事業者は異なっていたりします。DMMモバイルとイオンモバイルの採用するMVNEはIIJ、LINEモバイルのMVNEはNTTコミュニケーションズです。ただ、どちらも品質は安定していると言われています。
それ以外の部分で比較してこの3社の中からどういう選び方をすればいいかを挙げるとするならばこんなところでしょうか。
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- LINEやSNSをたくさん使うなら→LINEモバイル
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- 店舗サポートが必要なら→イオンモバイル
- 目玉はないがバランス良し→DMMモバイル
LINEモバイルのLINEやSNS(Twitter、Facebook、Instagram)使用時の通信は月々の通信量にカウントしないというのは面白いのですが、今回の用途からするとあまりメリットには思えません。LINEは使いますが屋内のWiFiで使うならSIMはあくまでおまけ。
ちなみに、自分のスマホはLINEモバイルです。
イオンモバイルの特徴的な点は全国のイオンの店舗でサポートが受けられること。私の実家からもそんなに遠くはない場所にイオンがあります。なので、もしものときに店舗に行ってもらえばいいかもしれません。
が、店舗の人に的外れのことを聞いて面倒かけるのも忍びないということであえて選ばず。ここは後述しますが、私がサポートしたほうがいいだろうと。
結局はバランスの良いDMMモバイルにしました。1GB+SMS対応:650円/月のやつです。
SMS認証は両親どちらともガラケーは持っているのでその携帯番号を使って認証すればいいのですが、全て設定して渡したかったのでついでにつけておきました。
基本的な設定はやってあげて渡そう
初めてタブレットを使う人に「自分で設定して使ってみて」はさすがに辛いだろうということで、初期設定をしてプレゼントしました。この設定はとりあえず最低限あったらいいだろうというものです。
端的には、LINEで連絡がとれて(通話料減、ビデオ通話もできる)、何かあればリモートコントロールソフト(TeamViewer)でタブレットを操作できるようにしておく、これが必要最低限あればいいと思っています。
Gmailのアカウント作成
今回購入したものはAndroidなのでGoogleアカウントが必要になります。まずはこのアカウントを代わりに取得してあげましょう。
DMMのアカウントもGmailで作ってあげる
Googleアカウントを作るとGmailが使えるようになりますからこれを使って様々なサービスのIDが作れるようになります。
DMMモバイルのアカウントもこの新規に取得したGmailで作りました。
こういうサービスのアカウント(ID)管理は統一しておくと後々混乱がありません。下手に自分が既に持っているアカウントとかで作ると、どれがどれだったか分からなくなったりするものです。
インストールしたアプリ①LINE
これは言わずもがなのサービスですね。今更の話ですが、LINEだと通話料がかかりませんからね。
両親とはこれまでずーっと電話で話をしていましたが、そんなに頻繁ではないので(月に1~2回)通話料もほとんど気になりませんでした。
でも、せっかくタブレットを使うんだからおまけ程度に入れておくことにしました。
それに、LINEだとビデオ通話もできますしね。ビデオ通話はあまり積極的にはしたくありませんが、もう少し顔を見せてあげてもいいかなとか思うんですよね。それに年に数回しか会わない親も年々老いるのが早くなっていてですね・・・私のほうが親の顔を見たいというか、そんな感じです。
インストールしたアプリ②TeamViewer QuickSupport
これはリモコンソフトですね。タブレットを遠隔地から私が操作するためのソフトです。
両親にタブレットの使い方を教えてあげるのに電話口ではなかなか伝わらないでしょうから、タブレットをリモートで操作して実際の画面操作を見てもらいながら覚えてもらおうというわけです。
使い方としては、操作される側でTeamViewerアプリを立ち上げると表示される認証キーを教えてもらって、その認証キーを操作する側のTeamViewerアプリから指定(入力)することでリモートコントロールが可能になるというかたちです。
注意点として、スマホやタブレットだと操作する側と操作される側で必要なアプリが異なります。
操作する側は「TeamViewer」ですが、操作される側は「TeamViewer QuickSupport」というアプリを使うことになります。プレゼントしたタブレットは操作される側なので「TeamViewer QuickSupport」を入れました。
SNSはしばらく使わせない
TwitterやFacebookは多くの人が使っています。今の10代とかはかなりの率で使用していますよね。
でも、SNSについては使わせないようにしています。なぜなら、つぶやいたり投稿をするときの公開・非公開設定を間違えそうだから。
私にメールを送るような感覚で全世界につぶやかれても困るので今のところは「使わなくてもいいよね」としています。使いたくなることもなさそうなのでアプリ制限まではしていません。
検索で気をつけるべきことを教える
冒頭に今回タブレットをプレゼントしたきっかけとして「検索」をする習慣がない両親に旅行プランを丸投げされて苦しむ姉の姿を書きました。
もっと情報収集できるから検索したらどう?ということなんですが、旅行の話以外にも実は検索を使ってもらいたいことがあるんですね。
それが医療に関すること。
両親はそれなりに年を重ねていますから体の一つや二つ悪いところがあったりします。
それを治そうと幾つも病院に行ったり限られた時間の中で本を読んだりテレビの健康番組など見ていますが、これがなかなか治らないんですね。
そんな両親にとって、とくに母にとっては検索が有益な情報収集のツールになるのではないかとそう思ったのです。
幸い母には知識欲はあるほうなので検索という道具を持てばきっと彼女なりに使いこなすだろうと期待しています。
とはいえ、ネットの情報は玉石混交。つい最近であればウェルク問題で一般的にも認知されたように、昨今のキュレーションブームによってGoogle検索の上位を占めるのは不正確な情報だらけのアフィリエイトサイトだったりします。
ウェルクなんて正にドンピシャ。少し前だったらかなりの確率で変な医療情報にたどり着いていたわけです。ウェルクが閉鎖して安全かというと全くそんなことはありませんが、ウェルク問題を例に示しつつ、誰が書いたものかも確認して信頼できる情報なのかどうかを考えろということを口酸っぱく言いました。
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- サイトのプロフィール欄や運営会社情報を必ず見ろ、信頼に足る人が書いているか
- 検索上位だからといって信用しない、「検索上位=PV多い=広告収入多い」のノウハウというのがあって、それは「内容の正確さではなくキーワードを万遍なく散りばめた一定の文字数のある記事の大量投下」というやり方(=ウェルク問題に代表されるクソキュレーション、クソアフィリサイト)があるからそれで上位にあるサイトかもしれない
ということを力説しつつ、何ともうざったいプレゼントをして参りました。
タブレットの効果はいかに
今回、両親の情報収集の習慣を変えてもらうことを目的にタブレットをプレゼントしてみましたが、今のところ(半月経過)はほとんど使っている様子はありません。
タブレットに仕込んだLINEにメッセージを送ったり写真を送っても返ってくるのは姉の返信ばかり。
人間そんなに簡単に変わりませんからw気長に見守っていこうと思います。